「HOTEL 1899 TOKYO」は「現代的に解釈された茶屋体験」をコンセプトに建てられた地上9階建てのホテルです。
日本の伝統と共に日本人が長きにわたり大切にしてきた”お茶文化”にふれることができます。
きっかけは、お茶をテーマにした意匠をご検討の際に、オリジナルでタイルを製作したいとお考えになったことでした。
タイルにオリジナルの模様をあしらうのは現実的に難しかったため、オリジナルパネルの実績が豊富な弊社にお声がけいただいたそうです。
最大のご要望は、同じ空間で使用するタイルに色や質感を限りなく近づけながら、お茶をテーマにしたオリジナルのデザイン柄を表現することだと伺いました。
弊社が得意とするNCルータによる切削加工が最適だと感じ、不燃材料を使用したDimple Shade(ディンプルシェード)をご提案いたしました。
製作にあたっては、切削部分の立ち上がりの面取りやその R の数値、タイル目地部分の細さや深さなどがデザイナー様のイメージと一致するよう、数パターンのサンプルをご用意して検証を行い、形状を確定しました。
サンプルは一つのパネルの中に、数パターンの加工形状を切削し、ひと目で比較できるように工夫しております。
また弊社の塗装技術、エンボス調塗装を用いることで、タイル特有の微細な凹凸や、陶器の焼き物のような仕上がりを実現しています。
もともとの検討材料だったタイルの代替ではありますが、できるだけテイストを近づけるべく、お施主様やデザイナー様などと共に、ご納得いただけるまでサンプルや検証を繰り返しました。
今回は内装用デザインパネルとともに、室名サインも製作させていただきました。
室名サインに関するご要望は大きく2つです。
・ブロンズ本来の色に近づけること
・金属特有のエッジを効かせること
ブロンズ本来の色に近づけるという点は、弊社が得意とする金属調塗装によってご満足いただけるものを提示することができました。
一方、金属特有のエッジを再現する点については、特に外周の凸部分のエッジを効かせるという点を強くご所望されていました。
今回はABS樹脂を使用したため、加工後は綺麗なエッジができましたが、塗装で仕上げるとどうしても塗膜分だけ丸みを帯びてしまいます。
そのため塗膜を限界まで薄くするとともに、塗装サンプルによる検証を何度も繰り返し、こちらも最終的にご満足いただける仕上がりを実現できました。
お施主様からはデザインパネルの仕上がりを見て、質感の近さやお茶をテーマにしたデザインの再現性の高さなどについて大変ご好評をいただきました。
弊社としても、数度のサンプル検証を経て、御施主様やコラボレートパートナーの皆様とともに素晴らしい製品が生み出せたことを、本当にうれしく思っております。
今回の案件は、設計デザイナー様や施工会社様との連携により、美しい空間作りを実現できました。
皆様も東京にお泊りの際は、ぜひ「HOTEL 1899 TOKYO」で素晴らしい時間をお過ごしください。
今年創業120周年を迎えた老舗旅館「龍名館」様が新ブランド「1899」名義で開業した初の宿泊施設です。
日本の”お茶文化”におもてなしの心をプラスした極上の空間の中で、「お茶とともに過ごすゆるやかな時間の流れ」を思い思いに感じていただけます。
館内には「茶を食す」という新しい和食体験ができるデリスペースの他、「茶バリエ」のいるレセプションスペースなどが設けられており、新鮮かつホスピタリティあふれるおもてなしが感じられるでしょう。
▼ HOTEL 1899 TOKYO
住所:〒105-0004 東京都港区新橋6丁目4番1号
HP:https://1899.jp/hotels/tokyo/
Google Mapで確認する場合はこちら
納入先 | HOTEL 1899 TOKYO |
---|---|
業態 | ホテル |
納入時期 | 2017年11月 |
製品 | Dimple Shade |
素材 | 無機質系人造木材(不燃材料 認定番号:NM-8578) ABS 樹脂 |
取引先ほか | デザイン / 設計:Gensler and Associates |
関連事例 | オリジナル,ホテル |
製品に対するお見積り依頼・お問い合わせやご相談は、下記フォームもしくは、お電話にてご連絡頂ください。
経験豊富なスタッフが最大限具現化させるお手伝いいたします。